神様のぬり絵

  片道ちょうど一時間の道程を電車で通ってて、同僚や知人は「ようも毎日そんな長いこと電車乗ってられるなぁ」と感心してくれはるのですが、私は正直、苦になったことは一度もありません。同じ景色でも、毎日違う景色に出会えるし、眠たい時はぐっすり寝る癖がついてるし、本や音楽もゆったり楽しめるし、近距離通勤の人には絶対わからない楽しみ方があるのです。

  その中でも、景色の変化で季節を感じるのが「いとおかし」です。九月下旬から、稲刈りのすんだ田んぼわきなどに、真っ赤なヒガンバナが彩りを与え、コスモスが咲き乱れます。これから楽しみなのは、初瀬渓谷の紅葉。絵の具を撒き散らしたように、山の上方から日に日に色づいていきます。車内で、紅葉の吊り広告に「神様の塗り絵」とありましたが、まさしくそのキャッチコピー通りの風景を楽しめます。

  冬は、時折その山々に「白」が混じります。雪の日の榛原駅の通過待ちは、なんともきついですが、そんな感覚を味わえるのも、また「いとおかし」。年に何度かだけですが、雪景色を見ながら通勤できる人は、この地域ではそう多くないはずわーい(嬉しい顔)雪

  春が近づくと、梅が咲きほころび、春は室生口大野駅〜耳成山のふもと〜小房川〜大和高田駅〜そして玉串川堤と、花見をしながらの通勤。初夏の山々は黄緑色の若葉が光ります。

  大阪に住んでいた時には感じることができなかった「季節感」。長距離通勤も「いとおかし」。大阪へ向かう名張市民は結構電車通勤通学が好きな人が多いようです。わーい(嬉しい顔)電車ただ………

PS 近鉄さん。せめてあと20分、終電を繰下げて下され!鶴橋23時07分は殺生でっせ冷や汗景色は我慢しますから(笑)



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